公務員を辞める手続きはどのように進めればいいか、職場では誰も教えてくれませんよね。
いざ公務員退職を決意してもその後どうやすればいいのか、退職願は何を書いていつまでに提出するのか。
そもそも退職願とは何なのか、退職届とは違うものなのか…。
そこでこの記事では、2年で公務員を辞めたぼく()が @loco_14free退職願の書き方と提出時の注意点をお伝えします。
- 結論:退職願は早めに提出すべき
- 退職願は退職を申し出るための書類
- 退職願にフォーマットはないが必ず書くべきことはある
- 提出期限は自治体ごとに異なる
- 円満退職するため誠意をもって退職手続きを進める
いきなり退職願を提出しても、上司としては「急にどうした?」と寝耳に水の話です。
自治体ごと退職願の提出期限が定められていますが、退職の意思が固いのであれば早い段階で退職する旨伝えておくべき。
ぼくは年度末日に退職しましたが、退職を伝えたのは辞める年度の5月下旬でした。
退職願の書き方【例文あり】

退職願は退職を申し出るための書類です。
書き方やフォーマットが定められているわけではありませんが、必ず書くべきことがあります。
- 任命権者
- 退職理由
- 退職希望日
- 自分の名前及び所属
- 提出日
実際にぼくが提出した退職願です。例文として参考にしてください。
日付、あて先、作成者までは一般的な公文書とほぼ同じです。
- 提出日
- 提出先(所属長)
- 自分の所属、氏名、押印
- タイトル:『退職願』
- 退職理由、退職希望日
ぼくの場合、公務員を辞める年度の上期業績評価面談にて所属課長に退職したい旨伝えました。
早い段階から動いていたので、退職日(翌年末日)まで時間的に余裕があったんですね。
所属課長が人事部などに話をしてくれまして、正式に退職願を提出したのが辞める年の1月下旬。
退職願を出した後は所属の人事担当者が手続きを進めてくれました。
退職願は縦書き?横書き?
どちらでもいいです。
ぼくの場合は横書きでしたが、ネットで調べてみると縦書きで作成した人もいるようでした。
特に気にする必要はありませんが、迷ったら公文書にあわせて横書きで作成しましょう。
手書きの方がいい?
どちらでもいいです。
ぼくの場合、所属の人事担当係がパソコンで退職願を作ってくれました。
「退職願作ったから、提出日書いて押印して俺に渡して」と言われました。
今思えばとても親切でしたね。
- 早い段階で退職の意思を伝えていたこと
- 2年目という超早期退職であったこと
おそらくこの2つの理由で、所属課長も人事担当係も手を尽くしてくれたのだと思います。
ありがたいです。
封筒に入れて提出する?
無地の封筒に入れて提出しましょう。
退職願はA4サイズの用紙に作成すると思うので、三つ折りにして長形3号の封筒に入れてください。
封筒に入れる理由は次の2つ。
- 社会通念上、書類は封筒に入れるから
- 外から見えないようにするため
裸の状態で「退職願です」なんて出されてもたじろいでしまうでしょう。
ちゃんとした書類なので大切に扱ってねという意味を込めて、封筒に入れて提出することをおすすめします。
退職理由は何と書けばいい?
『一身上の都合により』でOKです。
公務員を辞めたいと思う理由はいくつかありますが、それをすべて退職願に書く必要はありません。
退職願はあくまで退職を申し出るための書類。
形式的なものなので、長々と退職理由を書かなくて大丈夫です。
ちゃんとした退職理由は面談で伝えればいい。
退職願と退職届の違い

退職願と似たような書類に『退職届』があります。
どちらも同じようなものだと思われるかもしれませんが、まったく異なる性質をもっていることを理解してください。
退職願 | 退職届 | |
---|---|---|
性質 | 退職を申し出るための書類 | 退職承認後に届け出す書類 |
期限 | 自治体ごと定めあり | 退職後 |
作成者 | 退職者本人(あなた自身) | 人事担当者 |
退職願
あなた自身が退職を申し出るための書類です。
提出期限は自治体ごと服務規程などにより定められています。
退職願にフォーマットがなく、必ず提出しなければならない書類ではありません。
退職願を提出したからといって必ず受理されるとは限りません。
いきなり退職願を出すのではなく、あらかじめ退職したい旨をやんわり伝えておくことをおすすめします。
退職届
退職が承認された後に提出される書類です。
退職届の作成者は人事担当者なので、あなた自身が作成して提出する必要はありません。
大ざっぱですが、退職願と退職届は次のように覚えておいてください。
- 退職願:退職を申し出るための書類
- 退職届:人事記録に残しておくための書類
退職願はいつまで提出すればいい?

各自治体ごと服務規程などに退職願をいつまで提出すればいいのかが記載されているはずです。
自治体によって退職願の提出先が変わってきます。
- 市長
- 総務部長
- 人事部長
- 所属長
提出期限は要チェック
たとえば
『退職希望日の3か月前まで総務部長に申し出』
『退職希望日の3か月前まで総務部長が受理』
ではまったく意味が異なりますよね。
『3か月前まで申し出』であれば言葉通りですが、『3か月前まで受理』ならば早いうちから動き始める必要があるということ。
あなたが希望するタイミングで退職するためにも、規則はしっかり確認しておきましょう。
それともう1つ。
退職の意思が固いのであれば、規則的に定められている期限など関係なく早めに申し出ることをおすすめします。
上司の立場で考えると、自身の評価や今後の業務分担もあり退職を引き留めようとします。
これは当然のことで、組織において退職者が出るということはその責任や原因のありかは上司に向くわけです。
結局自分のことしか考えてないのかよ、と思われるかもしれませんが、それだけではありません。
「公務員を辞めるのはもったいない」
「公務員ほど待遇がいい職業はない」
と、今後の人生を気にかけてくれます。
何の前触れもなくいきなり「退職願を提出します」と言われたら、あなたはどう感じますか?
あなたの中では気持ちの整理がついているかもしれませんが、上司にとっては寝耳に水のこと。
スムーズに退職の手続きを進めるためにも、退職を決めているなら早めに打診しましょう。
まとめ
この記事では、公務員の退職願の書き方や提出するときの注意点を教えます【実体験に基づく】について書きました。
公務員の退職願にフォーマットはありませんが、退職理由や退職希望日など必ず書いておくべき事項はあります。
退職願を提出する期限は自治体ごと定めれています。
ただ、揺るがない意志のもと退職する気持ちが固まっているなら、期限を待たず早めに提出しましょう。
退職願は退職を申し出るための書類なので必ず受理されるわけではありません。
退職願を出して所属課長など上司と面談する必要があります。
引き留められるでしょうが、退職の意思が固いことをはっきり伝えてください。