2019年に公務員を退職してから1年以上経過し、ふと入庁した頃を振り返っていました。
事件が起きたのは、2019年4月の第三水曜日。
今でもはっきり覚えています。
突然、左耳が聞こえなくなりました。
公務員になって3週間目、左耳が聞こえなくなった
ぼくが新採で配属されたのは教育委員会。
ひとことで言うと、かなり忙しい部署です。
- 一人ひとりに与えられた膨大な業務量
- 出先機関や外部との関わり
- 多様な業務内容
みんな忙しすぎて、執務室は常にピリピリした空気感でした。
新採だからといって例外ではなく、1年目からかなり多めの業務を割り振られましたよ。
3つくらい年上の先輩がサポート職員としてついてくれましたが、ずっと付きっきりではありません。
一通りバーっと説明を受けたら「後はやってみて。わからなかったら聞いて。」という感じ。
ずいぶん冷たいな…と感じましたが、みなさん担当業務が忙しいので、新人にずっとかまってる余裕がないんですね。
2年目になって気づきました。
上司も言ってました
手ぶらで暗闇に放り出された感じでしたが、とりあえず教えられた通りにやりました。
でも、ミスはするじゃないですか。
ミスすると、周りはピリッとするんですね。
いやいや、いくら一回教えられたとはいえ、まるっきり初めてやることなのにノーミスは無理でしょ。
年度初めで忙しいときに、新人の相手をしなきゃいけないのは大変でしょうけど…
『公務員はミスに厳しすぎる』という印象で、ぼくの公務員人生がスタートしました。
兆候はあった
新人ならではのプレッシャーを感じて2週間。
慣れない仕事への疲れが出たのか、誤字脱字など軽いミスを連発するようになりました。
ぼくのミスに伴い、周囲のイライラも増していく中、ときどき、左耳が遠くなる感じがしたんですね。
最初は、周りの喧騒を聞くのが嫌すぎて、ぼくの耳が聞くことをやめた(?)のかなと思ったんですけど、そうでもなく。
本格的に違和感を感じたのは、電話対応のときでした。
相手の声が遠くて聞こえないんですよ。
当時は電話対応に慣れていないこともあり、完全にテンパって、『電話の声が聞こえにくいときって何て言うんだっけ…?』と考えていました。
電話後はいつも通り仕事をしましたが、よく考えてみると、なんとなく違和感があったんです。
本当に相手の声が小さかったのか?電話が故障してるのか?
同じ受話器で電話をしていた先輩に聞いてみると、相手の声が小さいということも、電話が故障しているということもなさそう。
やっぱりぼくの耳が聞こえなかったのかな。と、変な気持ちのまま1日を終えました。
完全に左耳が聞こえなくなる、8日前の話です。
音がこもってて聞こえない
電話で感じた違和感の次の日、朝起きたら音がこもるような感じがしました。
そのときは、『気圧の関係で聞こえないんだろうな』なんて寝ぼけ頭で考えていましたよ。
仕事中はそれほど『音がこもる』ということを感じませんでした。
というのも、ずっと音がこもっているわけではなく、むしろ普段とおりに聞こえている時間の方が長かったんです。
そのせいで、あるタイミングで音がこもって左耳だけ聞こえづらくなっても
『ああ、またか』くらいにしか思いませんでした。
しかし日を追うごとに、音がこもる時間がだんだん長くなったんです。
この頃は、仕事の忙しさや新人特有のプレッシャーで、心身の疲労がピークに達していました。
で、ついにその日を迎えたんです。
公務員になって3週間目の水曜日。
ぼくの左耳が完全に聞こえなくなりました。
有給休暇を取って耳鼻科へ。その結果・・・
朝起きた瞬間、「あぁ…」と思いました。
まったく左耳が聞こえないんです。
音がこもって聞こえづらいというレベルではなく、遠くでかすかに『キーン』と鳴っているのが聞こえるかな?くらい。
仕事の忙しさやプレッシャ―でストレスを感じ、身体に不調が表れたのかと思いました。
頭をよぎったのは『突発性難聴』。
ぼくの大学の先輩で社会人1年目に突発性難聴を発症した人がいたので、まさか自分も…?と思ったんです。
上司に事情を話し、有給休暇を申請し、朝一で耳鼻科に駆け込みました。
公務員になり3週間ということ、仕事が忙しく毎日プレッシャーを受けていること、1週間くらい前から音がこもるようになったこと、そして、左耳が急に聞こえなくなったことを伝えました。
するとお医者さんから、左耳を上にして横になるよう指示がありました。
で、何やら看護婦さんとガサゴソやってるんですね。
ガサゴソガサゴソ
キュウウウウウウウウウウウウウン!!!
シュウウウワアアアアアアア!!!
キュウウウウウウウウウウウウウン!!!キュウウウウウウウウウウウウウン!!!
何が起こったかわかりませんでした。
急に、左耳に鉄製の棒状のようなものを入れられ、けたたましい音を立てて耳の中を吸われたんですよ。
それはそれは激痛で。
めっっっっちゃくちゃ痛かったんですね。
ひとしきり吸い終わると、衣擦れの音がうるさいくらい左耳が聞こえるようになったんです。
ちょ、ちょっと待ってくれ。
左耳が痛いこと、めちゃくちゃ音がクリアに聞こえるということ、そしてお医者さんから発せられた衝撃の言葉に理解が追いつきませんでした。
耳かす……?耳かすが、なんだって……??
そうなんです。左耳が聞こえなくなった原因は、
耳かすが奥の方で詰まっていただけでした。
最後に
耳そうじ、しましょう。
新人として各方面からのプレッシャーを受けた3週間。
ストレスがたまり心身ともに消耗。
そんな中で耳が聞こえなくなったので、突発性難聴かな?なんて思ったりしたわけですよ。
ところがどっこい。
ふたを開けてみれば(耳をのぞいてみれば)耳かすが奥の方で詰まっていただけとはこれいかに。
恥っっっず!!!!!!!
職場で報告したら、めちゃくちゃ笑われました。
恥っっっず!!!!!!!
まあ、今回は笑い話で済んだので本当によかったと思います。
ストレスを感じると、何らかの不調が身体に表れてもおかしくありませんからね。
みなさん、辛くなる前に休みましょう。
公務員になり3週間目の水曜日、ぼくの左耳が聞こえなくりました。
原因は、耳かすが奥の方で詰まっていたことでした。
