ぼくは26歳で地方公務員を退職し、2019年4月からフリーランスへ転身しました。
大学院を修了して公務員になったので、勤続年数は2年。
しかし、たった2年しか働かなかったのに自分は公務員に向いてないなと感じたことがありました。
そこでこの記事では、公務員のどういうところが自分に向いていないと感じたのか、当時を振り返りたいと思います。
『公務員に向いて向いてないな』と感じたこと

公務員の仕事にメリハリがないこと
入庁して真っ先に感じたことが、公務員の仕事にはメリハリがないということ。
たとえば勤務時間。
公務員の勤務時間は1日あたり7時間45分(ぼくの自治体は8時30分~17時15分)と決まっていますよね。
しかし、業務量が膨大なので時間内に仕事が終わるなんてまずありえない。

終わらなければ、時間外勤務をすることになるのはしょうがないと思いますが…
ハナから残業ありきで仕事をするのはいかがなものかと。
定時になっても当然のように仕事を続け、早く帰る人が白い目で見られるのはおかしい
もちろん、予算要求業務時や有事の際はしょうがありません。
しかし、通常時ですら時間外に打ち合わせを始めたり区切りをつけずにダラダラ仕事をしたりするのはメリハリがなさすぎですよね。
メリハリをつけず、ただ長い時間仕事をすることが、果たして県民のみなさまのためになっているのか、と感じざるを得ませんでした。
『どうせ終わらないから残業ありきで仕事する』は間違いだと思います。
ぼくは、ダラダラ・グダグダが嫌いでパパっと仕事を進めたい性格なので、根本的に公務員に向いてないなと感じたのです。

公務員の仕事は誰でもできること

公務員の仕事は一度覚えれば誰でもできます。
なぜなら、前年踏襲が原則なので業務に答えがあるから。
新採職員は、自分が担当する業務はもちろん、公務員として、社会人としてのマナーやルールなど何も分からない状況ですよね。

仕事の大まかな流れさえつかめば、あとは担当している業務の特色に合わせて応用するだけ。
公務員は責任の重い職業ですが、業務内容自体は単純作業がほとんどですよね。
誰でもできる仕事に魅力を感じることができないのも、ぼくが公務員に向いてないなと感じた理由の一つです。

公務員の体質が古いこと

時代に取り残されたのでは?と錯覚するほど公務員の体質は古いことも理由の一つです。
たとえば上司との会話。
どれも実際にぼくが言われたことことです。
- 『新人だから~、若いんだから~』という属性での判断
- 『みんな働いてるんだからお前も働くべき』という同調圧力
- 休むには必ず理由が必要であること
もちろん、全員このようなことを言うわけではありませんが、自分たちの世代の常識=現代の常識と勘違いしている上司が多いのも事実。
いちいち反応してたら気が滅入るので、聞き流すようにはしてましたが…
実際に言われるとめんどくさいし、そのときは強がっていても実は引きずっていました。
公務員の体質が古すぎることも、ぼくが公務員に向いていない理由の一つです。

公務員を辞めてよかったこと

一番よかったことは、人間関係に悩まされることがなくなったことです。
ぼくが直接誰かにハラスメントをされたわけではありません。
ただ、仲良くない人や根本的に合わない人と関わらなければいけない環境がものすごくストレスでした。

公務員を辞めてフリーランスになったぼくは、ブログ運営やWebライターとして仕事をしています。
基本的に一人で執筆作業をするので、人との関わりは最小限。
余計なストレスを抱えることなく、好きな仕事に没頭できています。

ぼくが公務員を辞めても大丈夫だった理由

理由は次の3つ。
- 実家暮らしだから
- 公務員を辞めた人が意外と多いことを知ったから
- 公務員を辞めた後の見通しが立っていたから
ぼく自身、公務員を辞めてもいいのだろうかと考え、心のどこかで引っかかる部分がありました。
しかし、世の中には意外にも公務員を退職して新たな道に進んでいる人が多いことを知ったんです。
そういった方たちの存在が、勤続年数たったの2年でも退職を決断する一つの理由となりました。

また、公務員を辞めた後はどんな仕事をするのか、見通しを立てられていたことも大きな理由です。
「公務員合わない!嫌だ!辞める!」では無計画すぎてリスクが大きいですよね。
ぼくの場合『ブログで稼ぐ』という、かなり大きくて難しい目標を掲げたからこそ、思い切った決断をできたのです。

『公務員を辞めたい』という考えは甘いの?

自分を棚に上げるつもりはありませんが、ぼくは、公務員を辞めたいという考えは甘くないと思います。
公務員だから定年まで働かなければいけない決まりはなく、辞めてはいけない理由もありません。
そもそも『公務員を辞めたいなんて甘い!』と言われる理由は、次の2つ。
- 今のところ公務員は安定しているから
- 自分たちの価値観を押しつけてくるから
公務員はクビがなく、福利厚生が充実している職業ですよね。

大半の人は公務員を羨ましがっているため、
と思うわけです。
また、何でも自分の常識に当てはめたいだけの人が「辞めるなんて甘い!」と言っています。
それでも、誰が何と言おうと自分の人生は自分のもの。
『公務員を辞めることは甘いこと』というのは、その人の感覚であってあなた自身に当てはめる必要はないのです。

年度途中の退職はあり?

年度途中に退職する時期が決まっているなら、遅くとも1か月前までには申し出ましょう。
一人抜けた穴埋めのため、新たに職員を探したり業務分担を見直したりする必要があります。
残された人たちが大変な思いをしないよう、退職の申し出はできるだけ早めに行ってください。
体調不良などやむを得ない事情の場合はしょうがありませんが、退職理由が転職ならなおさらです。
ちなみにぼくは、2年目の上期業績評価面談で申し出て、年度末に退職しました。

辞めたいなら20代のうちに決断すべき

公務員を辞めるかどうか日々悶々としているのであれば、20代のうちに決断した方がいいです。
決断は早い方がよくて、その理由は次の3つ。
- 20代は貴重な時間だから
- 公務員にとって転職は厳しいものだから
- 年を重ねるほど決断が難しくなるから
何かを始めることに年齢は関係ありませんが、若いに越したことはありません。
20代というのは人生の中で一番フレッシュな時期なので、いろいろなことに挑戦したいところ。
世間的には、残念ながら『公務員は使えない』という目で見られています。
なぜなら公務員は特別な知識やスキルを必要としないから。
30代、40代と年を重ねるにつれ、転職が難しくなるのは目に見えていますよね。
したがって、悩んでいるなら20代のうちに決断をする必要があるのです。

ただし、辞める決断をするなら慎重に行いましょう。
公務員を辞めてはいけない決まりはありませんが、公務員を辞めることは安定を手放すことと同じです。
仕事の内容や公務員としての待遇など、総合的に判断してください。

まとめ
この記事では、2年間公務員として働いて『公務員に向いてないな』と感じた体験談を書きました。
仕事にメリハリがなかったり、体質が古かったりと、ぼくには公務員が向いていませんでした。
誰にでもできる仕事で、いくらでも代えが利くということも、公務員に向いてない理由の一つです。
ぼくの性格上、公務員に向いていないので退職することを決意したわけですが…
当然、辞める決断をする前はいろんなことを考えました。
安易に、適当に退職することを決めたわけではありません。
辞める前にじっくり考えたからこそ、今ぼくは公務員を辞めたことを後悔していないのです。
仕事が嫌ならすぐ辞めちゃえ!という無責任なやつの言葉に、どうか流されないでください。
