辞める前にやること

公務員が退職金をもらったら確定申告は必要?損しないために知っておくべきこと

公務員が退職金をもらったら確定申告は必要?損しないために知っておくべきこと

 

公務員を辞めて退職金をもらったら確定申告が必要になるのか気になりますよね。

 

退職金は給料にくらべ金額が大きいので、ほかの所得と別に課税額を計算(分離課税)する性質をもちます。

 

つまり、一般的に退職金は退職金の分だけで税額の計算を行う必要があるということです。

自分で確定申告をする必要性がでてくる

 

毎月もらう給料はあらかじめ源泉徴収されているので、確定申告の必要性はありませんよね。

 

しかし退職金はどのような仕組みになっているのか分からないと思われるかもしれません。

 

そこでこの記事では、公務員を辞めて退職金をもらったら必ず確定申告をしなければならないのか元公務員のぼく(@loco_14free)がお伝えします。

この記事のまとめ
  • 結論:『退職所得の受給に関する申告書』を提出すれば確定申告不要
  • 提出することで所得税と住民税分が源泉徴収される
  • したがって退職控除を受けた分の退職金がもらえる
  • もし提出を忘れたら退職金の20.42%が源泉徴収されるので税金を納めすぎることになる
  • 納めすぎた税金は確定申告することで差額分が還付される

 

退職所得の受給に関する申告書という書類を提出すれば、退職金をもらっても確定申告は必要ありません。

 

ぼくの場合、人事担当者からこの書類の提出を求められました。

  1. 所属課の人事担当者に提出
  2. 各部署において退職者全員分の『退職所得の受給に関する申告書』を集める
  3. 自治体としてまとめて税務署に提出

 

おそらくこのような流れだったのでしょう。

 

当時はこんな書類があるなんて知らず、言われるがままに提出したのですが…。

 

今思うとかなり親切に対応してくれたんだなと思います。

 

ちなみにぼくはファイナンシャルプランナー2級(FP2級)の資格を取りました。

 

FP2級を取ったから分かることなのですが、退職所得の受給に関する申告書を提出するのとしないのとでは雲泥の差があります。

 

損しないためにもしっかり確認しておきましょう。

 

退職金をもらったら確定申告は必要?

退職金をもらったら確定申告は必要?

 

退職時に『退職所得の受給に関する申告書』を提出すれば確定申告は不要です。

退職手当等の支払の際に「退職所得の受給に関する申告書」を提出している人については、退職手当等の支払者が所得税額を計算し、その退職手当等の支払の際、正規の所得税の額が源泉徴収されるため、原則として確定申告は必要ありません。

引用元:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

 

退職所得の受給に関する申告書とは退職手当の支給を受ける人が支払者に対し提出する書類です。

退職金をもらったら確定申告は必要?

 

もし申告し忘れたら退職手当に対して20.42%の源泉徴収が行われます。

 

つまり、退職所得の受給に関する申告書を提出しないと手元に入る退職金が少なくなるということ。

 

忘れずに申告することで、退職所得控除が適用された分の退職金が支払われます。

 

公務員の退職手当手取り額

勤続年数や退職理由、退職日の俸給月額などにより決められます。

 

また、退職所得の受給に関する申告書を提出することで控除される税額は勤続年数に変わります。

 

ちなみにぼくは勤続年数2年なので、退職所得控除額は80万円でした。

 

参考:退職手当制度の概要|人事院

 

提出しないと20.42%の源泉徴収が行われるので、余分に税金が引かれる可能性があるのです。

もし退職所得の受給に関する申告書の提出を忘れたら確定申告することで差額分が還付されるのでご安心ください。

 

しかしいくら差額分が還付されるからとはいえ、自分で確定申告を行うのはめんどうですよね。

 

したがって、公務員を辞めるときは退職所得の受給に関する申告書を忘れずに提出した方がラクなのです。

 

退職所得の受給に関する申告書を提出しないとどうなる?

退職手当の20.42%が源泉徴収されます。

 

と言われてもいまいちピンとこないかもしれません。

 

そこで、退職所得の受給に関する申告書を提出した場合としない場合の計算例をみていきましょう。

 

なお、計算例として退職金額が1,500万円、勤続年数は25年とします(実態とは違うのでご注意ください)

参考:退職所得控除額の求め方
勤続年数(※1)退職所得控除額
20年以下40万円×勤続年数(※2)
20年より長い800万円+70万円×(勤続年数-20年)

※1:勤続年数が1年などで退職所得控除額が80万円未満になる場合は80万円とする

※2:1年未満は切上げ(5年5か月→6年として計算)

 

退職所得の受給に関する申告書を提出した場合

  • 退職金額:1,500万円
  • 退職所得控除額:800万円+70万円×(25年-20年)=1,150万円
  • 退職所得(課税対象額):(1,500万円-1,150万円)×1/2=175万円
  • 所得税額:(175万円×5%)×1.021=89,337円

 

上の例でいうと、退職所得の受給に関する申告書を提出することで89,337円(所得税分)が源泉徴収されます。

 

つまり、あらかじめ源泉徴収された金額の退職手当が支払われるので、公務員は自分で確定申告する必要はありません。

 

退職所得の受給に関する申告書を提出しなかった場合

  • 退職金額:1,500万円
  • 税率:20.42%
  • 源泉徴収額:1,500万円×20.42%=306万3千円

 

退職所得の受給に関する申告書を提出しなかっただけで源泉徴収額が圧倒的に多いことが分かりますね。

 

自分で確定申告をすれば差額分は還付されますが、それでもめんどうなことに変わりありません。

 

公務員を辞めることが決まったら、退職所得の受給に関する申告書は忘れずに提出してください。

  1. 所属課の人事担当者に提出
  2. 各部署において退職者全員分の『退職所得の受給に関する申告書』を集める
  3. 自治体としてまとめて税務署に提出

 

上記のような流れが一般的かと思います。

 

ぼくは課内の人事担当者から「退職所得の受給に関する申告書を出してね」と言われました。

人事担当
人事担当
退職金に関して大事な書類だから絶対出して!

 

今思うととても親切に対応してくれたんだなと思います。

 

もしかしたら人事担当から退職所得の受給に関する申告書について何も言われないかもしれません。

 

後々めんどうなことにならないよう、退職所得の受給に関する申告書のは提出するものだと覚えておいてください。

もし人事担当者から書類をもらえなければ、国税庁公式サイトから様式をダウンロードできます。

 

退職金をもらった翌年の税金は高くなる?

公務員が退職金をもらう際、退職所得の受給に関する申告書を提出することで住民税も源泉徴収されています。

所得税の場合と同様に、退職手当額から退職所得控除額を差し引いた後の金額を求め、それぞれの税率に基づいて額を計算します。

引用元:退職手当制度の概要|人事院

 

したがって、退職金をもらった翌年の住民税が高くなることはありません。

 

先ほどの例と同じく、退職金額が1,500万円、勤続年数は25年として計算します。

退職所得に係る住民税の税率は市町村民税(特別区民税)6%、道府県民税(都民税)4%の合計10%

 

住民税の計算

  • 退職金額:1,500万円
  • 退職所得控除額:800万円+70万円×(25年-20年)=1,150万円
  • 退職所得(課税対象額):(1,500万円-1,150万円)×1/2=175万円
  • 市町村民税:175万円×6%=105,000円
  • 都道府県民税:175万円×4%=70,000円
  • 住民税合計:105,000円+70,000円=175,000円

 

上の例でいうと175,000円が退職金からあらかじめ控除されたうえで支払われるということです。

 

先ほどご説明した所得税分の源泉徴収額89,377円を加味すると、手元に入る退職金は約1,470万円ということになりますね。

今回用いた数字と勤続年数はあくまで一例なので、実態とは違うことをご承知おきください。

 

公務員でも確定申告が必要なケースは?

公務員でも確定申告が必要なケースは、次の場合が考えられます。

  • 一時所得が50万円を超えたとき
  • 配当所得があるとき
  • 不動産所得があるとき
  • 医療費を支払ったとき
  • 住宅ローン控除を受けるとき

 

公務員が確定申告をするのは①副収入があるとき②控除を受けるときの2パターンです。

 

特に①副収入があるときは注意が必要です。

 

公務員は原則営利目的の副業が禁止されていますよね。

 

しかし、株や投資信託などの配当金や、いわゆる5室10棟の不動産所得は所定の手続きを踏めば公務員にも認められています。

給料以外に副収入があれば原則確定申告が必要

 

確定申告は義務です。

 

全体の奉仕者である公務員が確定申告をすっぽかしたなんて笑えませんよね。

 

該当する場合は忘れずに確定申告してください。

 

なお、公務員向け確定申告の詳細は【知らなきゃ損する?】公務員でも確定申告が必要になるケースをご覧ください。

 

まとめ

この記事では、公務員が退職金をもらったら確定申告は必要?損しないために知っておくべきことについて書きました。

 

公務員を辞めるとき『退職所得の受給に関する申告書』を提出すれば確定申告は不要です。

 

この書類を提出することで、あらかじめ所得税および住民税分が源泉徴収された状態で退職金が支払われます。

 

逆に書類を提出し忘れると自分で確定申告する必要があるので注意してください。

 

退職所得の受給に関する申告書を出せば住民税も引かれるので、退職した翌年の住民税が高くなることはありません。

 

確定申告などお金に関することはよく分からないことが多いですよね。

 

そこで今回はこれだけ覚えていただければOKです。

 

『公務員を辞めるとき退職所得の受給に関する申告書を忘れずに提出する』

 

ABOUT ME
元公務員ロコ
新卒で公務員になりましたが向いていないので2年で退職。現在はフリーランスとして活動しています。公務員退職前のメンタルや公務員退職の流れ、2年間勤めて感じた公務員のリアルをお伝えします。
辞めたくなったら読む
辞めたくなったら読む